★今日はハロウィンの季節、街中で必ず見かけるこのかぼちゃ“ジャック・オ・ランタン”のお話しをします★
~アイルランドの古いお話~
昔、
ジャックという嘘つきで怠け者でずる賢い男がいました。
あるハロウィンの夜、酒場にいたジャックのもとへ悪魔がやってきました。
(ハロウィンはこの世とあの世が繋がり死者や魔物が人間達の元へやってくる日)
飲みすぎて酒代が払えなかったジャックは悪魔に約束を取り付けました。
「俺の魂をやろう!だから人生の最後にあと一杯飲ませてくれ」ジャックと約束を交わした悪魔は「人生最後の酒ならば…」と酒代相当のコインへと変身。
しかし、コインへと変身した悪魔をジャックは銀の十字架で押さえつけ、財布の中へ閉じ込めてしまいました!
元の姿に戻れず困った悪魔へジャックは再び取引をもちかけます。
「これから10年間、自分の魂を取りに来ないこと」それを条件に、悪魔はようやく財布の中から解放されました。
*・・・*・・・*
それから10年後、悪魔は魂を取りに再びジャックのもとへやってきました。
するとジャックは
「魂をやるから、最後にこの木の上に登ってリンゴを取ってきてくれないか」悪魔は「今度こそ最後だから」と木に登ると..!
ジャックは持っていたナイフで木の幹に十字架を刻みました。
悪魔は十字架を恐れ木を降りる事ができず、ジャックがまた取引を持ちかけました。
「二度と自分の魂を取りに来ないこと」約束させたジャックは悪魔をようやく木の上から降ろしてやり
ジャックが死ぬまで悪魔は約束通りジャックの元を訪れませんでした。
*・・・*・・・*
それから更に年月が経過し、ジャックは天寿を全うして死亡。
しかし生前の行いが悪かったジャックは天国へ入れず、仕方なく地獄へ行く事にしました。
ジャックはそこであの
悪魔と三度目の再会を果たします。
「地獄へ入れてくれ」と頼むジャック。
悪魔は生前の約束で
「お前の魂は取れない」と地獄へ入る事を拒否。
天国へも地獄へも行けず困り果てたジャックは来た道を引き返そうにも道はとても暗く、強い風が吹いていました。
ジャックは悪魔に
「灯りをくれ」と最後の頼みを告げ
その頼みを聞き入れた悪魔は
地獄で燃えている炎の塊をジャックに分けて与えました。
ジャックは道端に転がっていたカブをくり抜き、その中に炎を入れた
ランタン(提灯)を手に
この世とあの世を行く宛てもなく永遠に彷徨い続けているといいます…。
これが
“Jack-o'-Lantern(ランタンを持つ男)”なのです。